「今日のおかずを1品増やすために、1円でも多くポイントを貯めたい。」

そう思うのは、決して贅沢でも悪いことでもありません。
今のギリギリの生活の中で、ポイ活はもはや「遊び」ではなく「生存手段」ですよね。

結論から言います。

生活保護受給中のポイ活は「現金化せずに、買い物の割引として使う」範囲であれば、多くの場合でお咎めなし(収入認定されない)です。

ただし、やり方を間違えて「銀行口座」を通してしまうと、わずか数百円でも「収入」とみなされ、生活保護費から引かれるリスクがあります。

この記事では、きれいごとは抜きにして、あなたの生活を守るための「安全なポイ活の境界線」と「ケースワーカー対策」について、本音で解説します。

本記事の情報は2025年11月時点のものです。ポイ活の収入認定基準は自治体により異なります。実施の際は担当ケースワーカーの指示を最優先としてください。


生活保護中のポイ活は「収入」か「節約」か?現場のリアル判定

生活保護のルールブック(保護手帳)には、実は「ポイ活」という単語は明記されていません。
だからこそ、現場では解釈が分かれます。

まず、私たちが目指すべき「安全圏」をはっきりさせましょう。

結論:ポイントのまま使えば「割引」、現金化すれば「収入」

基本原則として、「ポイント=お金」ではありません。

例えば、スーパーのポイントカードに貯まった500ポイントを使って、キャベツを買ったとします。
これは「収入を得た」のではなく、「500円値引きしてもらった(節約した)」と解釈されるのが一般的です。

厚生労働省の事務連絡などでも、「買い物の際に付与されるポイントは、原則として収入認定しない(生活の知恵としての節約)」という趣旨の見解が出ているケースが多いです。

つまり、Tポイントや楽天ポイントを貯めて、そのままドラッグストアやスーパーで「ポイント払い」をする分には、いちいち報告しなくても問題にならないことがほとんどです。

自治体やCW(担当者)によって判断が分かれる「グレーゾーン」

ただし、ここは非常に重要なことですが、最終判断はあなたの住んでいる自治体と、担当ケースワーカー(CW)の裁量に委ねられています。

  • 優しいCW: 「生活の足しにしているなら、数百円程度なら報告しなくていいですよ(見なかったことにします)」
  • 厳しいCW: 「1円でも価値を得たら収入です。レシート提出時にポイント利用分も細かくチェックします」

この「CWガチャ」とも言える状況があるため、ネット上の「絶対に大丈夫」という言葉を鵜呑みにするのは危険です。
あなたの担当者がどのタイプかを見極めるまでは、派手な動きは避けるのが賢明です。


絶対に踏んではいけない「3つの地雷」

「割引として使うならOK」と言いましたが、以下の3つは完全にアウトです。

これをしてしまうと、確実に収入として認定され、その分が翌月の保護費から引かれる(減額される)ことになります。
それどころか、隠していたことがバレれば「不正受給」として、返還義務(ペナルティ)が発生する恐れもあります。

1. 銀行口座への換金(一発アウト)

これが最大の地雷です。

ポイ活サイト(モッピーやハピタスなど)で貯めたポイントを、「現金」として銀行口座に振り込ませる行為。
これは100%「収入」です。

生活保護受給中は、定期的に銀行口座の調査(資産調査)が行われています。
CWは権限であなたの口座履歴を閲覧できます。

「〇〇ポイントより 500円」という入金記録があれば、言い逃れはできません。
数百円のためにCWからの信用を失うのは、あまりにもリスクが高すぎます。

2. メルカリ等の売上金としてのポイント

不用品を売った売上金(メルペイ)も同様です。

「家の不用品を処分しただけ(資産の活用)」であれば収入認定されないケースもありますが、「転売(せどり)」や「ハンドメイド販売」とみなされれば、それは立派な事業収入・勤労収入です。

そこから発生したポイントを使って買い物をした場合も、厳密には「収入を使って買い物をした」ことになります。

3. 「稼いでいる」とSNSで発信する

「ポイ活で今月〇万円稼げた!」とTwitter(X)やInstagramで発信するのも危険です。

匿名のつもりでも、特定されるリスクはゼロではありません。

また、知人からの通報(タレコミ)は意外と多いのが現実です。
「生活保護なのに遊んでいる」と誤解され、役所に通報されれば、徹底的な調査が入ります。

管理人

世の中は、私たちが思っている以上に厳しい目線を持っています。だからこそ、「口は災いのもと」。ポイ活の成果は、心の中だけでガッツポーズしましょう。


月8,000円の控除枠を誤解していませんか?

よく「月8,000円までは稼いでも大丈夫(引かれない)」という話を聞きませんか?

これは半分正解で、半分間違いです。
この制度を誤解して、痛い目を見る人が後を絶ちません。

「8,000円までは稼いでも手元に残る」の本当の意味

これは「基礎控除」の話です。

働いて得た収入(勤労収入)がある場合、その全額を保護費から引くのではなく、「働いた努力」を認めて、一定額(基本は約8,000円~)を控除(手元に残していいお金)として認める制度です。

つまり、「申告をしなくていい」わけではありません。

「収入として申告した上で、計算の結果、8,000円以内なら減額幅が実質ゼロになる(または手元に残る金額が増える)」という仕組みです。

「8,000円以下だから黙ってていい」と勝手に判断して申告しないと、それは不正受給(申告義務違反)になります。

勤労収入(アンケート等)と不労所得(ログボ等)の扱いの違い

さらにややこしいのが、ポイ活の中身です。

  • アンケート回答、モニター、ゲーム案件: 労働の対価とみなされやすく、「勤労収入」として控除(8,000円枠)が適用される可能性が高い。
  • ログインボーナス、友達紹介、クリックのみ: 労力を伴わない「不労所得」や「贈与」とみなされると、全額収入認定(1円も控除されず、全額保護費から引かれる)されるリスクがあります。

正直、数百円のポイ活に対してここまで厳密に区分けするCWは稀ですが、法律上はこうなっているということを知っておいてください。

だからこそ、「現金化」などの目立つ行動を避けるのが最優先なのです。


安全にポイ活するための「報告テクニック」【ひだまり流】

では、具体的にどうすればいいのか。
私がおすすめする、最もリスクの低い立ち回り方をお伝えします。

聞かれるまでは「買い物上手」で通すスタンス

スーパーのポイントや、ドラッグストアのポイント(ウエル活など)を、買い物のついでに貯めて使う。
このレベルであれば、あえて自分から「ポイント貯まってます!」と大声で報告する必要性は低いです。

家計簿の提出を求められた際も、レシートに「ポイント利用」とあっても、それは「値引き」として扱われることがほとんどです。

「私は節約のために、ポイントカードを提示して、少しでも安く食費を抑えています」

これは受給者として褒められるべき努力です。

もし聞かれたら?鉄壁の回答スクリプト

もし、CWから「最近、PayPayなどのポイント利用が多いですね?」と突っ込まれた場合。

焦って「すみません!」と謝る必要はありません。堂々と、しかし謙虚にこう答えましょう。

「はい、少しでも生活費を抑えようと思って、アンケートに答えたり広告を見たりして、コツコツ貯めています。現金には一切していませんし、すべて日用品や食費の足し(割引)として使っています。もしこれがダメならすぐに辞めますが、生活の知恵として続けても大丈夫でしょうか?」

ポイントは「生活費の抑制(節約)目的であること」と「現金化していないこと」を強調することです。
そして、「ダメなら辞める」という従順な姿勢を見せることで、CWも「まあ、そのくらいならいいですよ」と言いやすくなります。

決して「ネットで調べたら大丈夫って書いてあった!」と反論してはいけません。
彼らは法律(と自分の裁量)が全てです。


まとめ

生活保護受給中のポイ活は、以下のルールを守れば、生活を助ける小さな光になります。

  1. 現金化は絶対NG: 銀行口座に入金させた瞬間、それは「収入」になり、バレます。
  2. ポイントのまま使う: 買い物で使い、「値引き(節約)」という形にするのが一番安全。
  3. CWには「節約」として見せる: 「稼ぐ」ではなく「生活費を抑える努力」として振る舞う。

月500円でも、1,000円でも、私たちにとっては貴重な食費です。

怯えすぎる必要はありませんが、「銀行口座は丸裸」ということだけは忘れずに、賢く、したたかに、今の生活を乗り切っていきましょう。

  • [生活保護でも作れるクレジットカードはある?デポジット型という選択肢]
  • [CWが急に家に来る「家庭訪問」は何を見る?部屋を片付けるべきポイント]

次のステップ:あなたが今すぐやること

今使っているポイ活サイトの設定を開き、ポイントの交換先が「自動で銀行振込」になっていないか確認してください。

もしなっていたら、今すぐ「電子マネー」や「他社ポイント」への交換に変更しましょう。
これだけで、最大のリスクは回避できます。