生活保護の申請中、あるいは受給が決まったものの、実際に現金が手元に来るまでの時間は永遠のように長く感じられますよね。
結論から言います。
支給日は原則「毎月1日〜5日」ですが、自治体によって異なり、特に連休(正月・GW)は大きくズレます。
この記事では、正確な支給日のルールと、入金されるまでの「魔の空白期間」を生き抜くための具体的な金策について解説します。
きれいごとは抜きで、生活していくために必要な情報を書いてますので、是非最後までご覧ください。

伊藤信之介
お金はなくても、腹は減るし支払いは待ってくれない。
カレンダーを把握して、現金を確保する準備を始めましょう!
【結論】生活保護費の支給日はいつか(原則と例外)

基本は毎月「1日〜5日」の平日
生活保護費は、多くの自治体で毎月1日から5日の間に支給されます。
ただし、全国統一の日付ではありません。
自分が住んでいる地域のルールが適用されます。
もし支給日が土曜・日曜・祝日に重なった場合は、「直前の平日」に前倒しで支給されるのが基本ルールです。後ろにズレ込むことはまずありません。
【要注意】1月と5月は支給日が大きくズレる
カレンダー通りにいかないのが、大型連休のある1月(年末年始)と5月(ゴールデンウィーク)です。
ここでは支給日が大幅に前倒しされる傾向があります。
ここに「罠」があります。
前倒しで早くお金が入るのは助かりますが、その分、次の支給日までの期間が長くなります(最大で35日程度空くことも)。
いつもの感覚でお金を使っていると、月後半に資金がショートし、食べるものがなくなります。

伊藤信之介
早く入ったお金のペース配分を間違えると、月後半のやりくりが大変になるので、気を付けましょう!
これから受給する人へ。「初回支給日」は月初とは限らない

これから生活保護を受ける、あるいは申請中の人は注意が必要です。
初回の支給は「1日〜5日」のルール通りにはいきません。
初回は「申請日」からの日割り計算
初めて受け取るお金は、「申請した日」から「その月の末日」までの日数分だけ支給されます。
いきなり1ヶ月分満額がもらえるわけではありません。
支給日は、審査が通って「受給決定」が出た日になることが一般的です。
初回のみ「手渡し」になる可能性が高い
2回目以降は銀行振込になりますが、初回は口座登録が間に合わないため、「役所の窓口で手渡し」になるケースが多いです。 交通費と身分証明書を持って、指定された日時に窓口へ行く必要があります。
支給日まで待てない。「空白期間」を埋める生存戦略

申請してから支給が決まるまで、通常2週間、長ければ1ヶ月かかります。
その間の生活費がない。冷蔵庫は空っぽだ。
そんな状態で「待て」というのは無理な話です。
ここでは、入金までの空白を埋める3つの現金獲得手段を紹介します。
1. 公的制度を使う:「臨時特例つなぎ資金貸付」
もっとも堅実なのが、社会福祉協議会が行っている「臨時特例つなぎ資金貸付」です。
これは「もらえるお金」ではなく「借金」です。
保護費が入ったら、そこから一括、または分割で返す必要があります。
それでも、無利子で現金を確保できるのは大きな命綱です。
福祉事務所の窓口で「つなぎ資金を使いたい」と相談してください。
2. 不用品を売る:身の回りのものを現金化
手元に売れるものがあれば、片っ端から現金に変えましょう。
生活保護申請時に「資産」の申告は必要ですが、生活に必要な最低限の家具家電や、換金価値が極めて低い古着などは保有を認められるケースがほとんどです。
リサイクルショップやフリマアプリで、数百円でも数千円でも作ってください。
それが今日の食費になります。
3. 動いて稼ぐ:「日払いバイト」と収入申告の鉄則
「じっとしていられない」「1円でも多く手元に残したい」 そう思うなら、単発のアルバイトで稼ぐのが一番早いです。
当サイトでは、ただ支援を待つだけでなく、可能な範囲で稼ぐことを推奨しています。
「日払い」「履歴書不要」「即日」の条件で探せば、倉庫作業やイベント設営、軽作業などの仕事が見つかります。
【超重要:稼ぐ時の絶対ルール】
生活保護の申請中や受給中に稼いだお金は、必ず役所(ケースワーカー)に「収入申告」をしてください。
稼ぐことは素晴らしいことですが、「隠す」のはNGです。
正しく稼いで、正しく申告し、信用も作っていきましょう!

伊藤信之介
隠そうとしても絶対にバレてしまうので、ケースワーカーへの事前の相談は必須です。
生活保護費の受け取り方法と内訳

生活保護は、ひとまとまりのお金ではありません。
法律で定められた「8種類の扶助(支援)」を組み合わせて、あなたの世帯に必要な分だけが支給されます。
振り込まれた通帳の金額を見て「結構もらえる」と油断してはいけません。
その中には、あなたの財布を素通りして支払いに消えていくお金が含まれているからです。
ここでは、8つの扶助を「手元に残る(自由に使える)」お金と、「手元に残らない(用途が決まっている・現物支給)」お金に分けて解説します。
受け取りは「口座振込」が基本
かつては役所での手渡しが主流でしたが、現在はトラブル防止のため銀行口座への振込が基本です。
ネット銀行やゆうちょ銀行など、手持ちの口座が使えるか確認しておきましょう。
口座自体を持っていない、あるいは凍結されている場合は、担当者に相談すれば開設のサポートや手渡し対応をしてくれます。
【手元に残るお金】自分でやりくりする「生活扶助」
8つの中で唯一、あなたの裁量で使い道を決めてやりくりするのがこのお金です。
1. 生活扶助(せいかつふじょ)
食費、電気・ガス・水道代、服代、日用品、スマホ代など、日々の暮らしにかかる費用です。
地域、年齢、世帯人数によって決められた基準額が支給されます。(例:東京23区の単身者で約7万6千円)
これが実質的なあなたの「手取り収入」です。
この範囲内で生活を組み立てる必要があります。
節約して余らせれば貯金することも可能ですし、逆に使いすぎれば月の後半に食べるものがなくなります。

伊藤信之介
現金で自由に使えるのはこの生活扶助費のみです。
浪費しないように計画的に使っていきましょう。
【手元に残らないお金】右から左へ消える支払い(住宅扶助など)
以下の扶助は、現金で振り込まれることもありますが、使い道が完全に決まっています。
あなたの手元には一瞬入るだけで、すぐに支払いに消えていくお金です。
- 2. 住宅扶助(じゅうたくふじょ)
アパートの家賃です。決められた上限額内で実費が支給されます。
振り込まれたら、すぐに大家さんへ支払わなければなりません。 - 3. 教育扶助(きょういくふじょ)
義務教育(小・中学校)の子どもがいる場合の、学用品代や給食費などです。 - 4. 出産扶助(しゅっさんふじょ)
出産にかかる費用です。 - 5. 生業扶助(せいぎょうふじょ)
就職活動に必要なスーツ代や、資格取得の費用など、自立のために必要と認められた場合のお金です。 - 6. 葬祭扶助(そうさいふじょ)
お葬式にかかる最低限の費用です。
これらは「もらった」というよりは、「必要な経費を代わりに払ってもらった」と考えるべき性質のものです。
【そもそも現金で見ないお金】最強のメリット「現物支給」(医療・介護)
最後の2つは、現金が振り込まれることすらありません。サービスそのものを無料で受けられる「現物支給」です。
- 7. 医療扶助(いりょうふじょ)
病院の診察代、手術代、薬局の薬代など。役所から出る「医療券」を使えば、窓口での支払いは一切不要です。 - 8. 介護扶助(かいごふじょ)
介護サービスの利用料など。これも自己負担はありません。
特に医療扶助は、国民健康保険料や窓口での3割負担がなくなるため、健康に不安を抱える人にとっては、毎月数万円の現金をもらう以上に価値のある強力な支援となります。
よくある質問(Q&A)
Q. お正月やGWはいつ振り込まれますか?
A. 連休前の平日に前倒しされることが多いです。 ただし、自治体によって対応が分かれます。「必ず前倒し」と思い込まず、12月や4月に入ったら役所からのお知らせや掲示板を確認してください。
Q. 支給日より早くもらうことはできますか?
A. 原則として不可能です。 役所のシステム上、個別に早めることはできません。前述した「つなぎ資金貸付」を利用するか、日払いバイトで凌ぐしかありません。
Q. 申請時に貯金があってもいいですか?
A. 基本的には「手持ち金」は最低生活費の半分以下(数万円程度)にする必要があります。 多額の貯金や、解約返戻金のある保険、株などは「まずそれを生活費に充ててください」と言われます。隠しても金融調査でバレます。正直に全て出し切ってからがスタートです。
まとめ:日付を把握し、自力で穴を埋めよう
生活保護の支給日は、自治体によって微妙に異なります。
まずは最寄りの福祉事務所(役所)で正確な日付を確認すること。
これが最初の一歩です。
そして、支給日までの空白期間は、制度(貸付)と自力(売却・労働)を組み合わせて乗り切ってください。
入金を待つだけの姿勢では、心も懐も持ちません。
「帳簿」を付け、管理し、必要な分は自分で動いて確保する。
それがこのサバイバルを生き抜くコツです。
次のステップ:あなたが今すぐやること
- お住まいの自治体の「生活保護支給日」を検索するか、窓口で聞く。
- 手元の現金が尽きそうなら、すぐに「臨時特例つなぎ資金」の申請を相談する。
- 体力が残っているなら、スマホで「日払いバイト」を探し、1日分の日銭を確保する。